Tsunematsu Kotaro
地域に根差し、利用者の健康を守る
理学療法士としての働き方
- みどりの郷出雲 機能訓練指導員
- 2021年入所
常松 虎太郎
Q1.入所のきっかけはなんですか?
高校時代に所属していたサッカー部に専属トレーナーがいて、その方に影響されて理学療法士を志しました。
専門学校卒業後、東京の病院で働くことを考えていましたが、折しもコロナ禍のタイミングだったこともあって地元で就職する方針に切り替え就職活動を行っていたところ、みどりの郷湖陵の求人募集を見つけました。
見学に訪れた際、理学療法士がひとりもいない状況だと知り、ここなら自分の資格や知識を役立てられると確信しました。
理学療法士の多くは病院勤務が一般的です。就職活動の初期は病院勤務も視野に入れていましたが、福祉施設を選んだのは母の影響が大きいかもしれません。介護職として夜勤もこなしながら、一生懸命に働いていた母の姿は今もよく憶えています。、子どもながらにそんな母を誇りに思っていたこともあり、同じように人の役に立てる仕事に就き、今度は母に誇りに思ってもらえる姿を見せたいと思い、みどりの郷湖陵へ入職を決めました。
Q2.現在の仕事内容を教えてください。
施設唯一の理学療法士ということもあり、機能訓練指導員として、利用者さまごとに必要なリハビリメニューの作成、歩行訓練や体操などの指導を行っています。入浴や食事などの日常生活の介助を行うことは滅多にありません。機能訓練に特化していますね。
病院だと急性期の患者さまが多く、治療のためにリハビリを積極的に行い完治を目指しますが、福祉施設では住み慣れた街で少しでも長く、元気に生活してもらえるようにすることが目的です。加齢による身体機能の低下は避けられませんが、機能訓練を通して身体機能の低下を緩やかにし、維持できるようにするのが私の役割です。
Q3.この仕事のやりがいはどんなところですか?
「歩けるようになりたい」「もう少しスムーズに動かせるようになりたい」など利用者さまの希望はさまざまです。あくまで身体機能の維持が目的ではありますが、日々の機能訓練を頑張った結果、利用者さまが希望を叶えられたときは、機能訓練をあずかる者として大きな喜びを感じますね。
また、ひとりの利用者さまと長く関係を持ち続けられることは、福祉の仕事ならではだと思いますが、コミュニケーションを重ね信頼が生まれたと感じる瞬間は非常に嬉しいものがあります。お互いの信頼が生まれた結果、利用者さまからプライベートで食事に誘われたこともありました(笑)
Q4.仕事をするなかで気を付けていることはありますか?
身体の不調や変化を利用者の方々から聞き出すことはもちろん重要ですが、そもそも理学療法士という職業に馴染みがなかったり、私との大きな年齢差から話がうまく伝わらないのでは、と不安に感じる方も多いです。
そんな不安を解消するためにも、私からプライベートなことも包み隠さず積極的に話すようにしています。私という個をさらけ出すことで利用者さまに安心してもらい、本当に些細なことでも言いやすい関係づくりを心がけています。
Q5.職場の雰囲気について教えてください
みどりの郷湖陵では私がいちばんの若手ということで、先輩職員の皆さんがよく気にかけてくださって、とてもありがたく感じています。その一方で理学療法士が私しかいないため、利用者さまへの対応において専門的な知識が必要な場面では、年下の若手としてではなく一人前の同僚として頼りにしてくださるので、自分の存在が施設運営に貢献できていると実感できますね。
それと、シフト制勤務だと若手は我慢することが多いと思われがちですが、そういった雰囲気は一切ありません。お互いさまの精神でそれぞれの予定を尊重し工夫しあっていますね。
Q6.福祉業界やJAいずも福祉会の魅力
入退院のある病院と比較すると、一人ひとりの利用者さまとお付き合いする期間が長くなります。だからこそ利用者さまの変化に気づくことができるんです。
身体機能の維持・改善はもちろんのこと、利用者さまとスタッフという関係性から家族のような繋がりへの変化は、福祉業界だからこそ味わうことができる魅力だと思います。
Q7.今後の目標を教えてください
これからも積極的にスキルアップを行い、利用者さまに質の高いサービスを提供することが目標です。施設唯一の理学療法士として、最新のリハビリ技術や知識を習得し、日々の業務に活かしていきたいと考えています。
また、現在は施設の利用促進に向け、職員一丸となって広報活動を展開しています。活動の中核を担うメンバーのひとりとして施設の魅力を積極的に発信し、多くの方にみどりの郷湖陵を知ってもらう機会を増やしていきたいとと思っています。
Q8.これから入所する人へメッセージをお願いします。
給与面は大きな総合病院と比較したら多少物足りなく感じるかもしれません。しかし、この仕事にはそれを補って余りある魅力があります。
高齢化が進む現代、福祉の需要がますます高まっており、多くの方々の生活に貢献できるやりがいがあります。
また、制度改正が進んでおり、これからは待遇改善も現在進行形でどんどんと行われていくでしょう。
私たちの仕事は、直接的に人の生活を支え、笑顔や感謝の言葉をいただく機会の多いものです。それらが日々のモチベーションへとつながり、自分の成長にも寄与していきます。「誰かの役に立ちたい」と思っている人に興味を持ってもらえれば嬉しいです。